何か聞かれても、ママにはまだ黙ってよ。
* * *
階段を降りて晩御飯を食べにリビングに行くと、ママはあたしを疑った。
『まさか、妹の彼氏に手出してないよね?!
未来が可哀想でしょ。
コソコソ陰で電話して』
言いたいほうだい言われて、止まったはずの涙がまた溢れ出す。
疑われたことが寂しかったから。
あたし、親に信用されてないのかな。
途中で未来が庇ってくれてなんとかなったけど。
泣きすぎて食べるどころじゃない。
大好きなオムライスも2回、口に運んだだけ。
「もっと早く言ってくれれば巳波と遊んであげたのに」
布団に入った後、小さな光に照らされながら未来は言った。
♪〜♪〜♪
メール。
この着うたは…
巳波だよね。
ドラマに使われてる人気の曲。
―――――
本文
優から聞いたよ。
でも
友達に言われたからって
あんなこと言わないでね
―――――
優がなんて話したのかは分からないけど。
巳波、怒ってないんだ。
あたし‥‥
巳波、ゴメン。
最低だよね。
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