「学校で話せないんだよ?
両想いなのに意味ないじゃん。
そんなの嫌。
昼休みに、巳波見るのが楽しみだったのに。
これじゃ学校行く楽しみないよ。」
『あぁ!
楽しみって巳波かぁ』
納得したような優の声。
優の理解した通り。
今のあたしの楽しみは、巳波に会うこと。
巳波に出会ってから変わった気がした。
メールするためなら、早起きだって出来ちゃうし。
つまんない学校だって楽しみに変わる。
毎日が不安で。
だけど幸せで。
巳波との繋がりがあるだけで、あたしは強くなれるんだって思えた。
部活の時も。
窓ガラス越しに目が合って、手を振ってくれたこと。
きっと忘れない。
スゴく、嬉しかったから。
「毎日ね、昼休み巳波のこと見てるの。
見れるだけで幸せになれる」
『キモっ』
こんな時でも、言うことがキツいのは優らしさ。
「でも、本当に幸せなんだ。
大好きなの、巳波のこと」
『うん。
もう30分なるよ』
「マジで!?」
『うん』
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