慌てて付け足した言葉だったけど、
ちゃんと巳波は振り向いて手を振ってくれた。
もちろん、
“あたしだけ”にね。
巳波と、まだ出会ってほんの少ししか経ってない。
小学生の巳波を知ってる愛が無性に羨ましくなった。
あたしの知らない巳波がいるんだ。
そう思うと、また不安が降り積もっていく。
そして今日、巳波からのメールの内容が素っ気なくて。
あたしの不安は崩れ落ちる寸前まで降り積もった。
好きな人と、1度も目が合うことなく終わりを告げた部活動。
1度も目が合わなかったことなんて、よくあることなのに。
なぜか今日は、普段よりも悲しく思えたよ。
手に握りしめたメモ帳には、
『あたしは巳波の特別には、なれないの?』の文字。
考えて考えて決めた、今日送るメールの内容。
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