Jewel Memory*2つ年下




不思議と、返信が来るまでの間、あたしは落ち着いてた。



この時のあたしは、付き合いたいって思うものの。


でも、それは付き合いたい、じゃなくて。



付き合ってみたいだったのかもしれない。



本当に巳波が好きだから、付き合いたいんだ。


そういう感情じゃなくて。


付き合ったことがないから、誰かと付き合いたい。



そういう感情だったのかも。




だから、あたしは落ち着いていられた。



ただね。


受信画面になるケータイを見て、

ほんの少し胸が高鳴ったのは本当のこと。




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本文

どうせ最後は友達に戻るんだし、友達のままでいいんじゃない?

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巳波の答えはこうだった。


だから、あたしは

『分かった』


それだけ返した。




答えを聞いて、ショックだったのは事実だよ。


それでも。


今なら、付き合ってなくて良かったのかも。

って思えるんだ。



それはきっと、

付き合うって形じゃなくても。


あたしたちの気持ちは一緒だったからだよね?





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