* * *
次の日の昼休みも、また昇降口で巳波を待つ。
遅いなぁー。
足元に視線を落としたまま、ため息を零した。
ん?
その時、不意に視線を感じて顔を上げると。
やっぱり、今日も会えた♪
「待ってたの?」
いつも昇降口にいることが気になったみたいで、聞いてきた巳波。
一瞬、バレたかと思った。
あたしが巳波のこと気になってるってこと。
……え?
ちょっと待って!
あたし、今焦ったよね?
もしかして、
巳波のこと好き‥‥なの?
「別に、そーゆーわけじゃないよ」
質問にあたふたしながら答える。
上手く誤魔化せてるかなぁ。
真っ直ぐな巳波の瞳が、
ちゃんと見れなくて、あたしは視線を逸らした。
それを気にとめず、
「じゃあ行くね」
笑顔で走り出した巳波。
「うん。
バイバイっ」
あたしも言葉を返すと、走りながらこっちを振り返る。
「今日メールするから!」
そして、キラキラした笑顔で言い残していった。
「うん!!」
もちろん、それに返事をするあたしも
今日1番の笑顔だったはず。
メールするってセリフ、嬉しすぎて。
ドキドキが止まらないよ。
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