まずは後ろから。
「友でしょー」
次に、視線を左から右へ。
「健でしょー」
そして体をまた前に向けた。
「巳波っ。
よし、みんな覚えた」
「…………」
そして、再び訪れた沈黙。
うぅ。
なんで静かになっちゃうの?
「ねぇっ、俺はっ?」
再び横から聞こえてくる、
少し高い可愛い声。
「はいはい。
優ね」
「ふふっ、正解」
笑い方まで可愛いし。
とりあえず、これで沈黙は終わったし。
良かった〜。
それからは、学校でのことを
話したり。
ふざけたり。
とにかく笑いが絶えなかった。
「優ね、今日巳波の家泊まり行くんだ」
笑顔で優が言う。
「2人って仲良かったんだー」
「だってサッカー一緒だったもん」
「へぇ〜」
優が言ってるサッカー
っていうのは、
クラブチームみたいなやつ。
今は、優はチームから抜けて
サッカー部で活躍してる。
話を聞いたところによると上手いみたい。
巳波はまだチームに入ってて、
部活は未来と同じ陸上なんだって。
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