「えー、マジでーっ」
「どこどこ!?
ココ、探して」
首を横に振ってキョロキョロするあたし。
どこ〜?
優〜。
「あれじゃない?」
ココの声に、2人して立ち上がって、遠くを見た。
視力悪いせいで、
よく分かんないけど〜〜、
「ココ、行くぞ!」
あくまでも慌てず、落ち着いてっと。
ほらほら、今日は浴衣なんだから大人しくしないとね。
賑わいのある、お祭り中心部へ続く道を突き進む。
「どこだよ優〜」
「え、あれ。
あれじゃない?」
「どこ〜?」
「あれマジ、優だって」
「どこだよ〜」
「いるって、そこ!」
優の存在に気付いてるココと、
全く気付けない、この私。
ん……?
「あーーー!!
いたーーーー」
つい指差した、その先にいるのは、
コッチを向いて笑ってる優。
はっけーん♪
って、ちょっと!
あたしと目が合った途端、走り出した。
逃げたなあいつ。
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