「由紀乃ちゃーん」
歩く手前に、知り合い発見。
あれは愛。
「おぉ〜」
とか言って曖昧に手を振った。
今年は受験生だし?
3年はお祭りとか来ないのかなって思ってたけど。
来る人は来るよね。
だって夏だもんね。
夏と言ったら〜、
花火!
他にもいっぱいありますが、それは置いといて。
夏祭りは特別だよ。
カップルには持って来いのイベントだぁ。
…それ禁句だった。
寂しさが募るから、あたしはイベントって嫌いかもしれない。
空が暗くなればなるほど、人は増えて。
灯りがロマンチックに光る。
あたし、やっぱり巳波に会いたい。
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本文
結局、お祭り来るの?
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ある程度、屋台を見回った後で、
今は人混みから離れた場所に移動。
で、ココとケータイに入ってる曲を聴きながら、優にメール。
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本文
行く!!
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「優もお祭り来るってさぁ」
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本文
今見た!!
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数分後。
今どこ?
って聞いたメールに対して返信が来た。
「えっ!?
優、今あたしらのこと見たって」
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