【完】『道頓堀ディテクティブ』

が。

いよいよ起訴が明後日となった朝方、東横堀で木槿と遺体があがったのである。

見つけたのはホームレスの男で、

「マネキンかと思ったら生身やった」

と記者に囲まれたとき証言している。

さらに。

「大阪府警ならびにマスコミ諸君、君たちは見事に釣られましたね」

というあざ笑うかのような犯行声明が出され、それまで誰しもが犯人だと思い込んでいた男は、冤罪の可能性が出てきたのである。

「どないなっとんのや!」

捜査本部は赤っ恥をかかされた格好となり、本部長が交代するという事態となった。

これは、

「大阪府警の不祥事」

として、一転して府警側がマスコミに叩かれるようになった。

むろん。

一瀬はるかがいる新大阪日報社でも、ここぞとばかりに警察を糾弾する特集が組まれた。

が。

はるかだけは違った。

「穆さんが言ってた通りになった」

まりあから聞いて、冤罪の可能性を知っていたのである。