キミのために

シャーロットが指差した方向に向かって久々の全速力を出した。


…ッシェリルッ‼︎‼︎


助けるから、まだ無事でいて。


シェリルが牢屋に閉じ込められてると考えるたら苦しいほどに胸が痛んだ。




……クラーク家、潰す。



強い想いを胸に牢屋へと走る。



すると薄暗い場所が現れ、牢屋の様なものも見えた。



…シェリルはあそこだ。




ーーーバンっ‼︎

直感を感じて牢屋の扉を勢い良く開く。





中は外よりもさらに薄暗く、寒い。





「シェリル‼︎‼︎いるなら返事して‼︎


どこにいるの‼︎」



大声で叫び、シェリルを探す。


奥の方まで走っていくと、小さな人影があった。


…シェリル‼︎



「シャロン‼︎鍵を早くッ‼︎」



頼んでなくても牢屋の鍵を探しているであろう優秀な部下の名を呼んだ。



ーーーヒュッ



風を切る様な音に反射的に手を伸ばして鍵をとる。





…さすがシャロン。優秀だよ君は。




心の中で感謝をし、前の扉を開く。



「シェリルッ‼︎‼︎」