キミのために

「シェリル様ッ‼︎」



小声で私を呼んでいる声がした。


「ん…?ルーナ‼︎」


牢屋の柵にしがみついて私を見つめていた。



素早くルーナのもとへと向かう。



「シェリル様…!よくご無事で‼︎」


ルーナは私と同じ、使用人だった。

ルーナは面倒見がよくて私ととても仲良くしてくれた存在。


美人で、優しくて、しっかり者のルーナは私の憧れ。


…私が暴力振られたときいつも側にいてくれたのはルーナだった。



「ルーナ?どうしてここに」


「シェリル様…今までよく我慢されました!」

「え?」




何、を言ってるのかしら…?