「森の生き物を見に来たんだ」




「へぇー。

ふふ、ここの森、すごい綺麗でしょう?

何者にも穢されてない、神聖な場所」



そう言って、ハザードを愛おしそうに眺めた。




「私はここが大好きなの」




こっちを見てニコッと笑った。





「すごく、癒されるの…つらいことも全て忘れ去ってくれる」



憂いを帯びた目でそう言った。



儚げで、 見てて切ない気持ちになる。



「何が、」



「あ、そうだ‼︎
クリスは何歳なの⁇私より年上、よね?」

あったの、と続く言葉はシェリルに掻き消されてしまった。





…気になるけど、聞かないで欲しいのかな。


そう思って心を切り替えた。



「20歳だよ」



「私より二つ上かぁ。私は18歳よ


あ、じゃあ敬語…」


「使わなくていい。シェリルには対等に俺を扱って欲しいんだ」



シェリルの目を真っ直ぐに見つめてそう言った。



「ありがとう。クリス。私もその方が話しやすいわ」



そうニコッと笑って言った。つられて俺も笑ったのだった。