「貴女は・・!」

「“やっぱり気付いてたのね。私は卯月中学校の屋上に何時もいる霊よ”」

「ど、ど、如何して此処に?」

「“う~ん、気晴らし”」

「・・・」

 涙菜は返す言葉が無かった。

「“で、メールは?”」

「・・・如何しよ。」

「・・・“じゃ、私が見よ~と”」

「えっ、如何言う事・・・あっ!」

 何と涙菜の指が勝手にケータイのボタンを押そうとしていた。

「ゆ、指が、勝手に・・・貴女の仕業!!」

「“そーよ、他に誰がいるって言うの?”」

「・・・ちょっと、や、止めてよ!!」

「”だったら、目を瞑ってれば?”」

「わ、私がお、押すから!!」

 霊はにんまりというより、ニヤリと笑って、涙菜の指を止めた。

「“ほら、押しなさいよ”」

「う、うん。」

 涙菜は目を瞑ったままゆっくりとケータイのボタンを押した。