ヴァイオリンとフルート

「す、凄い・・・」

 その広さに唖然とした涙菜がやっと絞り出した言葉だった。
 その言葉に続いて、梨恵が感想をあげる。

「ほ、ほんと・・・広い・・・」

 その部屋は凄く片付いていて、部屋の何処を見ても・・・豪華だ。部屋には最低限いる物と、色々な楽器が置いてあった。
 その部屋を見ても驚かないのは、この部屋で過ごしている優奈と田仲だった。

「八重斗はなんとも思はないの?」

「何てゆうかさ、俺が驚くのはさ、今更なんだよな。」

「そっか、八重斗君、優奈の部屋は何回でも入った事ありそうだね。」

「あぁ、そりゃ小学校から一緒だったんだからな。」

「そうなの。」

 と感想を洩らしていると優奈が3人を呼んだ。

「皆、こっちに来て。」

 そして、3人は優奈の所へと行った。
 そこには、楽器が沢山置いてあった。

「涙菜、これ、はい。」

「これって、あの時の?」

「そうだよ。」

 優奈が涙菜に渡した物は、涙菜が始めて優奈の家に来た時に吹いたあの時のフルートだった。

「あれ?涙菜フルート吹けるの?」

「うん、ちょっとだけだけど。」

「へぇ~凄いな。」

「田仲と天本もやってみる?」

「オ、俺はパス・・・ずっと前にも教えてもらったが全然出来なかった。」

「私、フルートやってみようかな?」

「じゃ、天本、フルート持って来るから。」