ヴァイオリンとフルート

 学校までの道を徒歩で20分かかるのに、四人はその半分をたった5分で走りきった。だが、やっぱり疲れたのだろうか。梨恵が立ち止まってしまった。


「り、梨恵?・・・ハァハァ、大丈夫?・・・」

「おい、大丈夫か?梨恵!!・・・」

「天本。疲れたのか?・・・」

 梨恵以外の三人も疲れていたようだ。息が切れている。

「わ、私は・・・大丈夫だから、先に行って。」

 梨恵が言った。
 すると、田仲が梨恵を簡単に持ち上げた。

「え!?八重斗!」

「しっかり、掴まってろよ。いくぞ、涙菜、優奈。」

「「うん!!」」

 そして、涙菜と優奈、梨恵を担いだ田仲は学校に向かって走った。
 学校までの距離があと少しの時に梨恵が発言した。

「八重斗、私走るから。降ろして。」

「大丈夫か?」

「うん。」

「わかった。」

 そういって、四人は走った。
 ギリギリで教室に滑りこんだ。