彼女にとってこれほど嬉しい事は無かった。
 彼女は、小学一年生から小学四年生まで、友達はいなかった。いつも一人ぼっちだった。そんな彼女にたった一日で友達が出来た。一人でもいい、出来たのがとても嬉しかった。

「・・・梨恵。」

「何?」

「優奈達も友達かな?」

「私は友達だと思うよ。でも本当のことは本人達に聞かなきゃ。」

「うん・・・。」

 と話していたら。話題にした二人がやって来た。

「おうっ!」

「おはよう。」

「おはよう、田仲君、夜光君。」

「おはよう、優奈、田中君。」

 涙菜はこの二人に聞こうか迷っていた。
 もし、友達と思っていなかったらもう話せないかもしれない・・・そんな不安が彼女を迷わせた。

「如何した夕闇?まだ気分悪いのか?」

「う、ううん、そうじゃないんだけど・・・」

「涙菜、何か言いたいの?」

 優奈が問い掛けた。
 涙菜は決心したように二人に問い掛けた。