最先端の服を身につけ、パーティでは派手に着飾る。
いかに着飾って、
いかに美しく見せ、
そしていかに人目にとまるかを競う、
最高の舞台を楽しむゲーム。
あの時の屈辱を味わいたくない一心で、生粋のお嬢様が嗜むことは一通りどころか、二通りやった。
その中でも特に力を入れたのが、
―――ピアノ。
『玲奈って子、ピアノも弾けないんだって!』
中学から始めたピアノも、今ではあの子たちより遥か上のレベル。
『玲奈さん』
『れなさん』
『玲奈さん』
『レナさん』
『玲奈さん』
それは気分の良いもの。
生粋の血なんかに負けやしない。

