中学に上がってすぐに、 金持ちのあいだで開かれたパーティがあった。
まだパーティに慣れないあたしは、可愛いドレスを着ているだけで、お姫様気分だった。
"玲奈"って人間は、欲深い。
流されやすくはないが、感化されやすい。だから質素な生活から贅沢な生活に変わっても、戸惑いもなく溶け込める。
ただ欲深い。
感化されやすくても、格下げという転落に溶け込めるような人間ではない。たとえそれが本来の生活であったとしても――。
そのパーティで男は、あたしを色んな奴に紹介した。
そんなあたしを周りの大人たちは、
感情の読めない表情で笑って挨拶していった。
男は「美人」だと褒め、女は「可愛い」と愛でる。
けれど皮肉なもので、
その言葉の裏側にある意味を、そいつらの子供が代弁してくれる。

