それにも関わらず、女はまるで、ユキノに対するあたしの気持ちを見透かしているように話す。 「いいえ」 いいえ、ですって…? 「全てを抜きにしてもあなたは勝てません」 「っ!」 アンバランスだった瞳と口調が、同調している。 勝手に…勝てないなんて、決めつけないでよ。 これからだったんだから。 許せない 許せない ―――勝ち逃げなんて許せない。 生まれ持った地位と美貌。 それは努力もせずに手に入れたもの。 だから勝ち逃げなんて、許されるわけないじゃない。