エンビィ 【完】





「私に、どんな答えを期待していたんですの?」


「じゃあ、その答えまでの間はなによ?」


「少し考えていたんですの」


「随分長かったけどね」



ふふふふと微笑するユキノは、上品にコーヒーカップに口づけをする。

そしてユキノは話始めた。




「私は、未だに」



自分のことなのに、それはそれは不思議そうに。




「友達ってものがどんなものなのか分かりませんのよ」


「………」


「あら、馬鹿にした目で見ないで下さる?」


「……続けて」


「他人事に関しては分かるんですの」


「………」


「この方とこの方は、親しい中なのだろうとかは、分かるんですのよ。逆に、嫌っているとか、憎んでいるだとかも」



そう言ったユキノに……