それからしばらく沈黙で信号で停まった。
それと同時にあたしは口を開く。

『あの』

「ん?」


『待ってたって…ホントですか?』


あたしは気になってたって事を聞いてみた。


「ん?んー、うん。実は待ってたり?」


照れ臭そうに下を向き手をいじっている様子。


ヤバイ。
めちゃくちゃ可愛い(笑)


『フフッ(笑)ごくろーごくろー♪』

あたしは新先輩のヘルメットをペチペチ叩きふざけてみた。


「姫を送るのが俺の日課になってるからねー(笑)でもマジで夜道は危険だからな!送って欲しかったら家までいっちゃるし」


信号が青になりまた走り出した。

『いっつもすいませんね♪でも駅までで大丈夫ですよ!駅からはめちゃくちゃ近いし』


普通に返したけど、内心ちょっとドキッとしてしまった。



だって姫とかッ!!

しかも言えば送ってくれるって…普通そこまでしてくれるもんなの!?



ちょっとドキドキしながらそれから雑談をして駅まで向かった。


でもそんなちょっとした雑談でも楽しいと思うのはおかしいのかな?



















あたしの中で、少しずつ警報が鳴り響く。


まだ気付かない程のものだけど。