あれからバイト三昧の日が続いた。
もう仕事には慣れてお店の人達とも仲良くなった。

たまにえりと遊ぶ時もあったけど、ほとんどバイトでそのまま夏休み前日になった。



「あ〜あっつーい」


『ねー』


えりは制服のシャツをパタパタさせながら顔をしかめる。


「でーも!明日から夏休みッ♪」

ルンルンと足を弾ませながら終業式から教室に戻る。


『いっぱい敦君と遊べるじゃん』

汗を拭いながらえりを見た。

「だめだめ!あいつは部活三昧!遊べるのなんてちょっとしかないよ」


ため息をつきながらぼやくえり。この何とも寂しそうな横顔を敦君に見せてやりたい。


『野球馬鹿だもんね。でもそこに惚れたくせにー』


あたしはえりの肩をつつく。


「えっへっへ〜♪」


えりは頬を染めて幸せそうな笑顔を作った。


ホント可愛いんだからなー♪