「ハハッ、ハルは変わらないね。嬉しいよ」
「......んなこと思ってねえくせに」
「案外そうでもないかもしれないよ。あんたはずっと変わらない、噓吐きの可愛いハルだ」
目を三日月のように細め、妖艷に笑む椿さんに、ハルは目を見開いた。
あたしまで少し、背筋がぞくりとしたじゃないか。
二人の会話の深い意味は分からない。
あたしの知らないところからの古い関係があるのだろう。
他に会話を理解できている人はいないようだ。
その関係と内容を、知りたいとは思うが首を突っ込んで良いことなのかすら分からない。
でも多分、きっとだめなやつ。
「...、何が変わろうが変わらなかろうが俺は俺だ。決めつけないでほしいね」
それに対してハルも、不敵に笑みながら挑発的言葉を発する。
様々なところからピリピリとした空気が放たれ、どうも居心地が悪い。
...敵地で居心地がどうかなんてないけれど。
無言の争いを続けるナルたちに、あたしは口を挟んだ。
「能力がなんたらの前にさ、」
突然の介入者に二人がこちらを向く。
「ナルはあたしたちをあんたらの仲間だと錯覚させる能力をかけた。なのにあんたは、仲間だと思いながらも能力を使った。...ってことでいいの?」
疑問に思ったことをただぶつければ、「ああ」短くも肯定を意味する返事が返ってきた。

