ノンストップメモリーズ





***


つまり、話をまとめるとこうだ。


春野さんは、椿に捕らえられている友人へ荷物を届けたい。

そしてあたしたちは、その際に護衛をすれば良い。

なんとも簡単で単純な仕事だ。


椿の内部で、椿のメンバーに見つからないようにして中枢部まで行かなければならないらしいが。


「んー.......、とりあえず行ってみれば分かるんじゃないですかね。ここで考えていても拉致があかないですし」


今、椿についてからの陣営や動きを考えていたのだが、様々な可能性をどれだけでも考えられるから中々決まらず。

とにかく、ぶっつけ本番で行ってみることにした。


うん、ナル。

あたしその考え嫌いじゃないよ。


「えっ、と。ここから少し遠いですけど、バスとか「ああ、それだけシズに頼みますよ」


春野さんが気を使い、乗り物を勧めてきたがハルがばっさり断る。

しかも最低だ。

わざわざ店番の人を使うだなんて。


...そんな便利な能力を持っているシズが悪いのか。


呼び出されたシズは、面倒くさそうにしながらも全員が自分に触れるよう指示する。

なんだかんだいい奴なんだなぁ。


「んじゃあ、行くぞ」