何か、思い当たる節でもあったのだろうか。
動揺が隠しきれていない彼女だけれど、どうにか隠そうと自分の自己紹介をはじめた。
「名前は、イチ。能力は電気。結構負けず嫌いかなぁ」
「!? ...おま、イチって!!」
「いやあ、せっかく考えてくれたからさ」
また、ヘラりと笑う彼女にシズさんは、大きなリアクションで話す。
何か二人しか知らない話でもあるのだろう。
どこか親しげに見えたからな。
...それにしても。
さっきの少女が、本当に目の前にいる少女なのか。
名前をイチと言ったか、様子が全く違って見える。
人格自体変わっているのではないか、と思える程だ。
そう感情を表に出すタイプではないのも分かるし、心から笑ってるようにも見えない。
だけど、今は温かい人に思える。
あんなに冷たい瞳をする人物には到底見えないんだ。

