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薄暗い路地を抜け、桜の門を潜る。
見た目同様、駄菓子屋店内は狭く設計されているのだが、桜の拠点となっている地下はとにかく広い。
人数の少ない桜には勿体無いくらいだ。
「おう、ナル。今日は報告があるんだぜ」
「......?」
地下にあるこれまた大きなソファに腰かけると、向かいに座っていたハルさんが声をかける。
部屋の端に置いてある扇風機から来た風が、丁度ハルさんの髪の毛を揺らす。
元の顔が良いからだろうか、なんというか...様になっている。
ただ座っているだけで様になるとは何事だ。
...とは言え、報告?
この時期に何があるというんだ。
それっきり喋らなくなったハルさんは、鼻歌を刻みながら仕事の残りを始めた。
...いや、なんだったの。
訳もわからず、先ほど立ち寄った本屋で購入した本を読んでいた時だ。
ドアが開いた。

