真っ白なひこうき雲が、青空をキャンパスに線を描く。
緑色の芝が、風に揺られて音を奏でる。
透き通った川の水は、太陽の光を浴びてきらきらと輝いていて───...
「何黄昏てんだ」
「イダッ」
ごつ、という鈍い音とともに頭に激痛が走る。
「何すんのさ〜」
振り返ると、ノートの束を抱えた柚梨(ゆり)がこちらを睨んでいた。
「何すんのさ、じゃない!あんたが日直だから仕事手伝ってやってんのに、ちゃんと働け!!」
「...ちぇ、せっかくいいポエムみたいなのが思いつきそうだったのにな」
よっ、と言いながら座っていた机から降り、黒板消しを手に持つ。

