「あー……んー……。」

「?だめですか?」

いいよと返事がくると思っていたらエリアさんは少し苦い顔をして歯切れの悪い返事をした。





「へぇ~?別に見せてあげてもい~ん じゃない~?」




頭上から高い女の人声が聞こえ、僕達は上を見上げた。



「ごきげんよ~♪皆さん」


「ハァ………リリィ。またお前か。」



そこには金髪の綺麗にカールされた髪、ピンクとオレンジのオッドアイ、そして…………レースがピラピラついているピンクのドレスを着たリリィという人が空中に浮いていた。



「またって失礼ね~?私がわざわざ  ”ブッサイク”なエリアのためにまた 勝負に来てあげたのに~」

ニッコリと可愛らしく微笑んでいているのに言葉使いはとても悪いようだ。


「ちょっと~?カイルくん~!
 言葉使いが悪いって失礼ね~?
 私は本当のことを言っているだけ  よ~」

「えっ!あっ!すいませ…………」


え…………今…………僕…………声に出してなかったのに………なんで!?


「うふふ~私にはわかるわよ~?」


僕がびっくりして固まっているとエリアさんが説明してくれた。


「リリィは心が読める。リリィに隠し 事などは通用しない。」


心が読めるっ!?そんなことができるの!?


「そう~エリアの言うとおり♪
 私は人の心が読めるのよ~
 でもなぜかしらね~?エリアだけは 読めないのよ~……………ほんっとム カつくわ!」

さっきまで微笑んでいた顔は一瞬に怒りに満ちた顔に変わった。

「さぁっ!エリアっ!私と魔力の勝負 をしなさいっ!今度こそは私が勝っ てやるわっ!」