「水嶋、来週のパーティーのドレス
今日見に行きたい。」


私はフレンチトーストに
ハチミツをかける。


「かしこまりました。」


水嶋は
大柄のフルーツがあしらってある
ティーカップに
ゆっくりと紅茶を注ぎながら言った。


私が通う大学は
いわゆるセレブが多く通う大学。

皆、何かにつけて見栄を張りたがり
自身の誕生日には
それはそれは豪華なパーティーを行う。


主催者とたいして知り合いでなくとも
それなりの金持ちには声が掛かる。
いかに多くの人間が集まるか
という部分でも見栄の張り合い。


来週
そんなパーティーに招かれている。


パーティーは
素敵な人に出会えるチャンス。
セレブ達はこぞって気合いを入れる。
主役の誕生日なんて
本当はみんな
どうでもいいってのが本音。