「ピアスに
盗聴器を仕掛けてありました。」


「は!?」


盗聴器!?


「先日、お嬢様の腕のアザは
明らかに不自然でした。
転びかけた人間を引き止めると言っても
あれほどのアザはつきません。

お嬢様の身の危険を感じ
翌日から盗聴器を仕込みました。」


この執事は何でもアリなのか…
そもそも
私の嘘は完全に見破られていたのか。

てゆうかこの数日間の私の会話は
全て水嶋に盗聴されてたわけ!?


「ありがとうございます。」

聞かれて恥ずかしいような事を
口にしなかったか
数日間の行動を必死に思い返していると
水嶋が急にお礼を言った。



「え?」


「わたくしの変わりは
後にも先にもいないと。」


あぁ…そんなことも言ったわね。
全部聞かれてたのね…
私は顔から火が出そうだった。