「申し訳ないと思うなら
私の話聞いてくれる?」

私はお父様を見つめた。
お父様は不思議そうに私を見る。

「私この家を出る。」

え!?と驚くお父様。

「それは…
一人暮らしをするということか!?」

動揺を隠せないお父様。
すると、部屋の隅にいた水嶋が
お父様の前に来て深く頭を下げる。

わけのわからないお父様は
水嶋を見つめる。

「菜々穂さんはわたくしが責任をもって
引き受けます。」

「そ…それはどういう…」

「私、水嶋と暮らす。
執事としてじゃなくて
一人の男の人として。」

「なっ!?」

驚きから怒りに変わったお父様の表情。