「うんっ!すっごくいい香り!」


自然と笑顔になった。


お花からお兄さんへ目線を移動させる。


私の目の前には、優しく微笑む
中学生くらいのお兄さんがいた。


私は、ドキン、とした。


そのドキン、はどんどん速くなって
お兄さんに聞こえるんじゃないか、って
くらいまで大きな音を立てた。




「好き…」


「え?」