「い、おり?」



少し目を開けると、顔のすぐ近くで私を見つめてる伊織。



私の背中に手を回して、ギュウッと抱き締められた。




「ねえ、望奈斗はさ…俺のこと…好き?」




今にも消え入りそうな声で聞いてくる伊織。




「俺は望奈斗のことすげえ好きだけど、そう思ってるのは俺だけなんじゃないかって。女々しいけどさ、正直…不安なんだ。」




私…不安にさせてたのかな。
こんなに好きなのに、あまり伝えてなかったかもしれない。



「伊織…好き、だよ。他の誰よりも伊織が好き。」




そういうと、伊織は嬉しそうに微笑んで


「俺は愛してる」


甘い甘いキスをくれたんだ。




「私、幸せだよ。」


「可愛すぎ。」