ポスッ




伊織の横に座ると、



「望奈斗かーわいっ」


と言って、頬をスリスリしてくる。



そのまま伊織の方を見ると、至近距離で合う視線。



熱を持った目で私の方を見つめる伊織。目が離せなくて、何秒か見つめ合っていると、




「望奈斗顔真っ赤。ほんと可愛い。」



「か…わいくないっ」



「可愛いの。この世の誰よりも。……好きだよ」





そういうと、近づいてくる顔。


衝動的に目を瞑ってしまったけど、想像していた感触がない。