「…ぷッ、クククっ!!あははっ!!」
「ぷはははっ!!」
ミユが吹き出し、僕もつられて笑った
こんな事は久しぶりに起こった
多分僕たちが"少なくとも今よりは"純情だった小さい時以来
ふぅ、と息を整え戦闘態勢へ入る
少しだけ力を使ってみようと思った
来る、と感じたのかミユも僕の方から目を離さない
空気が変わったのか闘技場内も静かになってきた
先輩とかいうやつも上から見下すように見……あームカつく!
気を取り直し僕はミユの方へ枝を向けて唱える
「____ONCE(ワンス)、心臓を撃ち抜くまで追い続けよ」
すると枝が手から離れ、ミユめがけて飛んでいく
思ったとおり、ミユは瞬間移動で避けようとした
だが、、
「どうして!??」
何回瞬間移動をしても枝は必ずミユと共に同じ場所へと瞬間移動をする
そして大きく飛び上がりながら
炎で枝を燃え尽くした
「っはぁ、はぁ、」
少し息が上がってる
でもまだ僕の攻撃は始まったばっかだよ!
「そっかぁー、追いかけられるの好きじゃないんだっねぇ〜」
ミユの弱点を思い出し、思わず口元が緩む
「______TWICE(トゥワイス)2本の脚を切断せよ」
両手をミユの足下へ向ける
一瞬風が通り、僕の髪を揺らす
……今!!!!!!
「ぐっ……ハァっっっ!!!」
ミユの足下へ氷爆を打った
少し僕にも衝撃が来るから大変なんだよね…
氷が弾け、爆発した
続けてTHREE TIMES(スリータイムズ)もやるかな…
そう思っていたら…
「甘いわね、せめてFOUR TIMES(フォータイムズ)くらいのスピードじゃないと」
わぉ…
気付いたら背後へと回り込まれていた
「TWICEはまだ大丈夫だけどTHREEからは結構キツくなってくるんだよ…」
腕をさすりながらそう言う
あーーー…やっぱり僕…
「ミユと戦うのたーのしいなぁーーっ!」
くるっと後ろを振り返るようにしてミユに抱きついた
僕とミユ以外の人達はキャーキャーワーワー言っている
やっぱり人間はうるさい
「本気で戦ったの?」
ミユが少し呆れたようにして聞く
「さぁー?でもミユONCEの時油断してたねぇ〜」
僕がからかうように言うとミユは真面目な顔をして、強くなってビックリした、と言葉を返した
あれ?こんなに真面目な顔になるほど強くなっちゃったのかな!僕!
カナトside END

