ドンッーーー・・・
「・・・っ!」
俺は、誰かとぶつかって腰を地面についた。
「す、すいません!」
それは同じ学校の制服を着た、男子生徒だった。
そして、片手にはスマホを持っていた。
歩きスマホかよ・・・。
「別にいいよ。」
と口では言ったが、イライラしていた。
前を見ろよ!ってな。
アレ?
俺も一週間に一回は誰かとぶつかってたよな。
歩きスマホで。
そうか、俺も同じことしてしまったんだよな。
相手も許してくれてたけどやっぱ、イライラするんだよな。
俺は、全く気にもとめてなかったが。
もしかするとこのまま俺が許してしまったらコノぶつかった男子生徒はまた誰かにぶつかったり、事故になるかもしれない。
今、注意しないといつ注意するんだ?
「では、また。」
そう言ってそそくさと離れようとする男子生徒乗腕を掴んだ。
勇気を出せ!俺。
「歩きスマホ、よくないと思うんだよね。」
怒りを主張するため、ギリっと睨んでみた。
内心、バクバクなんだがな。
「ひっ!」
怖がる男子生徒。
「歩きスマホ、やめようよ。な?」
「は、はい・・・。」
本当かよ・・・っと思ったが可哀想になってきて離してやった。
「よし!よかったら、学校まで一緒に行かねぇ?」
「は、はい!」
少しテンパる男子生徒は会話してみるとまさかの同い年だった。
クラスはかなり離れてたから知らないのも無理はない。
歩きスマホを俺がしてたこととかなんか真面目に話してたら男子生徒も共感して本当にやめる気なかったらしかったがやめると決断してくれた。
まさかの俺が歩きスマホをやめ、他人の歩きスマホを辞めろと言ってやめさせる決断までさせたのはある意味すごいと感じた。
だからといい、これは男子生徒のためにとった行動であくまで、イジメではないと確信してほしい。
まぁなんていうか、一輪車して、すまほをしていた女の子に感謝って感じだな。