「あんたなんか、
いなければよかったのに」

部屋に虚しく響いた。

大好きな母に言われた言葉

母だけを頼りに生きてきた

私には母に死ねと

言われているのと

同じように聞こえた。

それから私達は

ひとことも喋らなかった。


そして次の日

私は母に施設に連れて行かれた。

いきなりの出来事だった。

私は必死に母にしがみついた。

でも、あっけなく

降りほどかれ

私が泣いて謝る声も

母には届かず

私の前から去って行った。

私は母の背中を

涙でぼやける目で

見つめていた…。



それから私は施設暮らしとなった。

でも父と母に裏切られた

悲しみと哀れな思いで

毎日泣き、しまいには

誰とも喋らなくなった。

絶対裏切られる。

最後はひとりになる。

感情をもてば

最後に哀れな思いを

するのは自分だと。

私はそう言い聞かせて

今まで過ごしてきた。

施設の暮らしは

つまらなくて

無理矢理学校に通わされた。

学校で新しくできた友達は

みんなから怖がられている

不良達。

恐喝、万引き、飲酒、煙草と

中学生には思えない

人柄だった。