あげくのはてには

母に暴力を振るい始めた。

そしていつの間にか

父は家に戻らなくなった。

借金と不幸だけを残して…

それから母は

父に裏切られたショックと

借金の悩みからが原因で

情緒不安定になり

精神科に通う日々になった。

人が変わったように

毎日泣き叫んで

倒れ込んでいる。

私はそんな母を見るのが

辛くて仕方がなかった。

お金がない。

今までは簡単に入ってきた

お金が今はない。

働く者がいない。

私が助けなければ

私達は死ぬ。

そう思って私は

学校を無断で休んで

元々大人っぽくみられていたから

化粧を濃くして

服装は母のを借りて

年をごまかして

朝から夜まで働いた。

母を助けたい。

また幸せになりたい。

そして笑いあいたい。

ただそれだけを胸に

力を出した。


また母と私のふたりっきり
の生活が始まった…。


そんなある日、私は

夜からのバイトの前に

家に帰って洗濯物をたたんでいた。

母は精神科に通っていて

家には私ひとり。

すると玄関の扉が開いた。