小学校を転校すると
仲間にいれてもらえた。
最初はわからなかった
鬼ごっこも自然にできた。
毎日教室から見てたから
やりかたも覚えていた。
最初は喋ることが
できなかった会話も
毎日教室で喋っていた
会話を聞いていたから
自然と喋れた。
私の周りに人がいる。
友達がいる。
お父さんがいる。
お母さんがいる。
当たり前のことなのに
私にはありえないことで
幸せすぎて涙がでるぐらい
だった。
学校に行けば
みんなが集まってくる。
家に帰れば
家族で一緒に過ごす。
ひとりじゃない。
そう思っていた…
だけどこの幸せは
儚く崩れ去った…。
中学1年生の冷たい冬
父の会社が倒産した。
借金まみれになった
私達家族はあの大きい家を
売り借金で消え去った。
それでもまだ借金は
たくさんあって
またあの安いアパートで
暮らすことになった。
就職が決まらない父は
ストレス解消の為か
ギャンブルに手をつけ
今まではなかった
お酒と煙草に走った。
ギャンブルで負けると
また借金が増え
気が狂ったかのように
お酒を大量に飲み
