W王子【完結】








8月6日―――…






「き…緊張する……」



マリンのキャミに、
デニムのショーパン。


……似合ってるかな。
私はもう一回姿見に、今日の私を映した。





………大丈夫…



ピンポ―ン


「うおっ」

背中がビクリと跳ね上がった。

私は玄関を開けた。
そこには、遥くんが黒のベンツを背に立っていた。




「姫!迎えに来たよ♪」


夏休みに会った遥くんの私服は、顔に似合わず
カッコ良かった。



……てか、
後ろのベンツが気になる。




「もう皆乗ってるよっ」

「そっか!」



私は、遥くんと一緒にベンツに乗った。