「優雨ー!一緒に理科室いこお♪」
「おう……あれ?」
「どおしたのー?」
「わりぃ、教科書忘れたみたい」
「じゃあ僕の見せてあげるぅ!」
二人のそんな話しも気にせずに、
私は由加達と一緒に理科室に向かった。
理科室―……
「じゃあここ、ノートにうつしとけぇ!」
先生が黒板を指で叩く。
そんな時―……
「おい津高」
「んー?」
優雨くんに肩を突かれた。
「消しゴム借して」
「?消しゴム??別にいいよーっ」
私は、自分の筆箱からピンクのカバーの消しゴムを取り出し
優雨くんに渡した。
「さんきゅ」
「いえいえ」
優雨くんって、
そんなに忘れ物する人なのかなぁ?
私から見たら、優等生なんだけど……

