「………ろ、……起きろ! ………舞、いい加減起きろ!!」 パチッ 目を開けると渉がいた。 「人のパジャマにヨダレ垂らして寝やがって」 「パジャマ……?」 起きたばかりでついていかない頭と 舌足らずな口。 「ご褒美でもご奉仕でもなくて、 お仕置きを所望なのか?」 「……わぁぁ、ごめんなさい。 あ、ヨダレで濡れてる…」 “お仕置き”という恐ろしい単語で 覚醒した頭。 「ったく……」 パジャマを抜き取る。 のだと思った。 降ってきたのは手ではない。 降ってきたのは甘い口付け。