仕方ないか…。
諦めた俺は舞の前に座り
背中を洗ってもらった。
さっき俺が前を洗わなかったのも、
自分がされたくないからなんだけどな。
「先に湯船に入るから目瞑ってて!!」
「はいはい」
従順に目を瞑る俺ってかなり紳士だろ?
好きな女の裸前にして、
目閉じてるんだぜ?
優しいな俺。
自分を褒めて湯船に浸かった。
髪からはシャンプーのいい匂いがする。
さっき背中を洗った時も思ったけど、
すべすべだよな。
「なんか視線感じる…」
「視線送ってるからな」
「ずるい、あたしもそっち向く!」
舞が身体の位置を変え
向き合った形に。
普通はこれの方が恥ずかしいんじゃねぇのか?
舞は普通じゃないらしい。

