メニューはあらかじめ兄貴がお店の人に伝えているらしい。 てか、よくこんなお洒落なレストランを……。 あぁ、奥さんと来るのか。 「乾杯しない?」 「何に乾杯すんの?」 「………ごめんなさいに乾杯?」 俺は頷いてグラスを彼女のグラスに当てた。 グラスの音が始まりのゴングな気がした。