「あたしのおかげ? え、何の話?ねぇってば!!」 電話の向こうは騒がしくて 夏到来って感じだな。 まぁ、あの女のことだから一年中なんだろうけど。 「舞、静かにしないと……」 物騒な言葉だな、兄貴。 どんまい、奥さん。 心の中でそう思い空気を読んで電話を切った。 「明日、頑張ろ…」 気付けばファイティングポーズなんてとってる自分がいた。