話を聞いてる内に 俺はののかを抱き締めていた。 あの時の感触は忘れらんない。 柔らかくていい匂いがした。 あぁ、こいつ女なんだって。 泣き顔が綺麗で見とれてしまった。 逆に、泣かせたくないとも思った。 「なぁ、俺にしろよ」 気付いたら言っていた。 ののかはきっと忘れるために利用したのかもしれない。 間違いなくそうだ。 それでも、頷いてくれた。 中3の夏、 彼女ができた。