ブロロロロロ

車が通りすぎる。


舞花は背伸びをした。

「んーーーー!はぁ。」

舞花は高校生。久々にこの町に帰ってきた。
理由は親友の莉愛に会うため。

「莉愛と会うの久々だなぁ。」

町を歩いていると懐かしいものがたくさんあって、退屈しのぎになる。

土手に差し掛かったとき、

「ん?」

土手の手前にある、人があまり通らない道。

ズル………………ズル…………ズル

「あ……ああ。」

腰が抜けるかと思った。

髪の長い女の人が人を引きずってる。

(な…………何あれ)

すると女の人が動くのを止めた。

ゆっくりと振り向く女の人。

目は大きく見開き白目を剥いていた。

「あああぁぁぁぁぁぁあ!」

女の人の不気味な奇声が辺りに響く。

舞花はとっさに駆け出していた。

細身で、ゴボウのような脚なのに………女の人は以外に速かった。
幸い、女の人とは100㍍くらい離れていたため、追い付かれることは無さそうだ。

(ともかく!莉愛…………莉愛に会おう。)

舞花は莉愛との待ち合わせ場所を目指した。