彼の名前は李桜(りおう)。先ほど飛んできたものは、野球ボールだった。

この国の皇子で、俺の許嫁になろうかとしている奴の従兄弟らしい。

爽やかな笑顔、引き締まった体型。

一瞬にして、彼の虜になったと言ったら、それは変態だろうか……

「っと!これでいいと思います!先程は、本当にすみませんでした。」

「そんなに……他人行儀にしなくてもいい。同い年だろう?」