7年越しのラブストーリー

「あっ!俺、宮野さんに入れたから」
「俺は浅井に入れたよ」
男子から、不意に声をかけられた。

「私は佐藤くんに入れたよ~」
「私も!」
女子も騒ぎ出す。

「君たちがシゲにアピールしたって無理だよ。だってシゲには、愛しの真由ちゃんがいるんだから」
平岡くんが茶化す。

「佐藤くんと真由のことなら知ってるわよ。
それに、別に佐藤くん狙いとかじゃなくて、同じクラスから、ミスやミスターが出たらいいなと思っただけだもん」
言われた女子は、冷静に言い返す。

「やっぱり、当日にならないと分からないんだよね?」
聞かれた山下くんは
「あぁ。俺たちはクラスの集計をして提出しただけだから。
それをまた、3年の委員がまとめるんだ」
「今、名前を挙げたのは、他のクラスの委員と情報交換したときに、上位に入っていた人たち。
あくまで予想なんだ」
実穂が補足した。