エンディングが流れはじめ、場内が明るくなると、私みたく泣いてる女性がたくさんいる。って言うか、この映画見てたの、ほとんどがカップルだ。

「千夏、大丈夫か？外に出られるか？」
真尋くんが声をかけてくれた。
私は「うん」と頷いて立ち上がった。
真尋くんは、そんな私の手を引いてくれた。

映画館を出ると、まっすぐに近くのカフェに連れて来られた。
席につくと、すぐに
「千夏。早くお手洗いに行って、顔を洗ってきたらいいよ」
と言われた。
言われた通りお手洗いに行って鏡を見ると、酷い泣き顔の私がいた。

こんな顔、真尋くんに見られたなんて恥ずかしい…